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COLUMN

AIが作った企業リストと、
Webから収集した企業データは、
何が違うのか

文:エコノス株式会社

AIが作った企業リストと、Webから収集した企業データは、何が違うのか

「○○業の会社を50社リストにして」。生成AIに頼めば、数秒でそれらしい表ができあがります。けれども、そのリストをそのまま営業に使ってよいかは別の話です。このコラムでは、AIが作るリストの落とし穴と、企業の公式サイトから収集したデータが営業リストに向いている理由を、公的な統計を交えて整理します。

AIでリストを作る人が増えている

ChatGPTやGeminiなどの生成AIは、「都内の製造業向けDX支援会社」のような曖昧な条件からでも、企業名と特徴を並べた表をすぐに返してくれます。ターゲット像を言葉にしたり、業種の切り口を洗い出したりする場面では、とても頼りになる道具です。

一方で、生成AIは「次に続く、もっともらしい言葉」を予測して文章を組み立てる仕組みです。正しい情報を優先して選んでいるわけではないため、事実とは異なる内容が、自然な文章のまま出てくることがあります。この現象は「ハルシネーション」と呼ばれています。

文章の下書きなら、多少の誤りは読み直して直せます。しかし営業リストは、1行1行が「実在する会社への連絡」に直結します。ここに、AIのリストをそのまま使いにくい理由があります。

AIが作るリストの4つの落とし穴

  1. POINT 01

    実在しない会社や、別の会社の情報が混ざる

    生成AIは、手がかりとなる情報が少ない企業ほど、似た事例やパターンから推測して答えを組み立てる傾向があるとされています。営業先の多くを占める中小企業は、まさにWeb上の露出が少ない企業です。社名は合っていても所在地や電話番号が別の会社のものだったり、URLが存在しなかったりと、見た目では気づきにくい誤りが入り込みます。

  2. POINT 02

    情報が古いまま止まっている

    AIの知識は、学習した時点のデータがもとになっています。ところが、企業の顔ぶれは毎年大きく入れ替わっています。

    2025年の1年間で起きた、企業の「入れ替わり」

    • 新しく設立された法人 157,011社
    • 休廃業・解散 67,210件
    • 倒産 10,300件

    合計すると、1年で約23万社分の変化

    出典:東京商工リサーチ「2025年 全国新設法人動向」調査、「2025年 休廃業・解散企業」動向調査

    新設法人は統計開始以来の最多、休廃業・解散も3年連続で過去最多を更新しています。移転や社名変更、電話番号の変更まで含めれば、リストの「鮮度」はさらに早く落ちていきます。学習時点で止まった知識からは、最近できた会社は出てこず、すでに廃業した会社は残り続けます。

  3. POINT 03

    頼んだ件数に合わせて、数を埋めてしまう

    AIに「50社挙げて」と頼むと、条件に合う会社がそれほど見つからない場合でも、50社そろえて返してくることがあります。条件から少し外れた会社や、実在を確かめられない会社で数を埋めてしまうのです。どこまでが本当に条件に合う会社なのかは、一覧を見ただけでは見分けられません。

  4. POINT 04

    出典がたどれず、同じ結果を再現できない

    同じ指示を出しても、AIの回答は毎回少しずつ変わります。どのページを根拠にその情報が出てきたのかも、たどれないことがあります。チームで共有し、来月も同じ条件で更新し、成果を振り返る。こうした「業務として使い続けるリスト」には、根拠と再現性が欠かせません。

目的によって、向いている手段は変わる

Webから情報を集める方法は、AIだけではありません。AI活用の解説などでも「目的に合わせて手段を選ぶ」ことの大切さはよく語られています。企業リストづくりに当てはめると、次のように整理できます。

目的 向いている手段 理由
気になる業界を、ひとまず大まかに知りたい 生成AIへの質問 短い時間で全体像をつかめる
特定の会社を、何社か詳しく調べたい 検索エンジンや公式サイトの閲覧 1社ずつ中身を確かめられる
決まった条件で、継続的に企業を集めたい Webから収集したデータ(スクレイピング) 同じ条件で取り直せて、CSVなどで業務にそのまま使える

営業リストは、まさに3つ目にあたります。決まった条件で、継続的に、チームの業務として使うものだからこそ、Webから収集し、CSVやデータベースで扱える形にしたデータが向いているのです。

AIリストと収集データの比較

生成AIに作らせたリストと、企業の公式サイトから収集したデータを、営業で使う観点から並べてみます。

比べる点 AIに作らせたリスト 公式サイトから収集したデータ
情報のもと 学習データからの推測。どこから来た情報か分からないことがある 企業が自ら公開している公式サイト(一次情報)
鮮度 学習した時点で止まりやすい 収集した時点の内容。更新日時で絞り込むこともできる
中身の確かさ 条件に合わない会社や、実在を確かめられない会社が混ざることがある 実際に公開されているページのうち、条件に合ったものが並ぶ
根拠の確認 裏付けを一件ずつ調べ直す手間がかかる 該当ページのURLと内容を確認できる
再現性 同じ指示でも結果が変わる 同じ条件なら同じ手順で取り直せる
業務での扱い 表記の揺れが出やすく、整形が必要 CSV・JSONで出力し、Excelや社内システムにそのまま連携

もちろん、収集したデータにも注意点はあります。もとの公式サイトが古ければ、データも古くなります。また、公式サイトを持たない会社や、探している言葉をサイトに載せていない会社は見つかりません。Web上の企業情報をすべて集めきることは、どの方法でもできないのです。だからこそ、「どのページから」「いつ」取ったのかが分かることが大切です。根拠をたどれるデータは、誤りに気づき、直すことができます。

マーケサーチと、エコノスのリストづくり

マーケサーチは、企業・法人のコーポレートサイトだけを対象にした企業検索エンジンです。検索結果をそのまま企業リストとして出力できます。

  • 公式サイトだけを検索する

    一般的な検索エンジンでは、広告やまとめ記事、用語解説のページが上位に並びがちです。マーケサーチは企業の公式サイトに絞って検索するため、リストの「情報のもと」がはっきりしています。

  • 条件で細かく絞り込める

    キーワードに加え、都道府県・業種・設立年・ドメインで絞り込めます。AND・OR・NOTの指定、URLに含まれる文字列、ページの更新日時による絞り込みにも対応しています。

  • 確認してから、CSV・JSONで出力

    検索結果の一覧で企業名や該当ページの内容を確認したうえで、Excelで扱えるCSV、システム連携向けのJSONで出力できます。

  • 特許取得の検索技術

    Web上の情報と企業データベースを照合する検索システムとして、特許(特許第6867655号)を取得しています。

リストを作り続けてきた会社がつくった検索エンジン

マーケサーチを開発・運営するエコノス株式会社は、1995年に大阪で設立しました。企業リストや法人名簿の作成、DM・テレアポ向けのリスト提供、データ収集のサービスを長年手がけてきました。

そうした現場で積み重ねてきた「使えるリスト」の知見をもとに、2020年にリリースしたのがマーケサーチです。翌2021年には、検索システムに関する特許を取得しました。

AIで考え、データで動く

AIとデータは、どちらか一方を選ぶものではありません。得意な役割が違うのです。

AIに任せたいこと

  • 自社の商品が合いそうな業種・ターゲット像の整理
  • 検索キーワードの候補出し
  • アプローチ文面の下書き

収集データで行いたいこと

  • 公開されている情報をもとにしたリスト化
  • 出典URLの確認と、定期的な取り直し
  • CSVでの共有、CRM・社内システムへの連携

たとえば、AIと一緒に「どんな会社に、どんな言葉で探せば当たるか」を考え、その条件でマーケサーチを使って公式サイトから企業を集める。この流れなら、AIの手軽さと、データの正確さの両方を生かせます。

よくあるご質問

ChatGPTなどの生成AIで営業リストを作ってはいけないのですか?

ターゲット像の整理や、業種の洗い出しなど「考える」段階ではAIは便利です。ただし、企業名・URL・所在地といったリストそのものは、AIの回答をそのまま使わず、公式サイトなど出典をたどれるデータで確認・作成することをおすすめします。

スクレイピングで集めたデータなら、すべて正確なのですか?

収集元の内容がそのまま反映されるため、元のサイトが古ければ情報も古くなります。また、Web上の企業情報をすべて集めきれるわけではありません。そのため、どのページから、いつ取得したかが分かることが大切です。マーケサーチでは企業の公式サイトに対象を絞り、該当ページの内容を確認したうえで出力できます。

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出典・参考

  1. 東京商工リサーチ「2025年の新設法人 最多の15万7,011社」https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1202828_1527.html
  2. 東京商工リサーチ「2025年『休廃業・解散企業』動向調査」https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1202284_1527.html
  3. 共同通信PRワイヤー 用語集「ハルシネーション」https://kyodonewsprwire.jp/corp/glossary/10221/
  4. Asana「ハルシネーションとは?AI が誤情報を生成する原因と対策」https://asana.com/ja/resources/hallucination
  5. エコノス株式会社 https://www.econos.jp/
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